Straw Bale House

”ストローベイルハウス”という家がある。
これは、ストロー → つまり「藁」で出来た家なのだが、どういうわけだかこの言葉を初めて耳にした9割9分の人がストロベリーハウス?と聞き返し、そして、藁の家だよ。と説明したのち、10割の人が「3匹のこぶた」を思い浮かべ、大丈夫か?と思う家だ。
言葉で説明しただけでは、頭の中でとても映像にはならないのだけれど、説明すると、ストローは藁でベイルは固まり。ハウスは家。
牧草用の藁のかたまりを積み重ねていって作る家です。今は技術が進んで牧草はロール状に纏められているけれど、昔のベイラーは四角い藁の固まりを作っていた。大きさは30×40×60くらいの直方体でかなり分厚い壁になる。その壁が防音性、調湿性に優れていてとてもいいのだ。このページでは伝えきれないので詳細はHPにて(後程リンクします)。
私がこの家に出会ったのはかれこれ4年ほど前。ネットサーフィンをしていた時に偶然見つけた。当時、既に家をセルフビルドすることは決めていたので、ストローベイルハウスに一目惚れした私は絶対にこれで家を建てる!!と決めたのだった。その建て方なのだけど、日本では今でもまだ50棟くらいしか施工実績が無く、建築に携わっている人でも知っている人はほぼ皆無だ。ネットで調べまくると、九州では熊本でパーマカルチャーネットワーク九州さんがやっていて、当時ちょうど『ススキの家』が完成したころだった。これは見に行かなくては!とこれまた丁度、開催されたストローベイルハウスの催しに出向いたのが1回目。ご親切にも完成したばかりのススキの家に友人と泊めていただいた。初めて実物にお目にかかる感動の瞬間だった。
そして、去年。土地を購入して1年。ぼんやり計画を思い描きながらも、建築の知識がなさ過ぎてどう建てていいものやら、何からすればいいものやら最初の扉が全く開かない。このままでは時間だけがどんどん過ぎていってしまう。と勇気を出して、パーマカルチャー九州のMさんに連絡をしてみたのだ。Mさんはご自宅に見ず知らずの私を招きいれてくれて、資料まで用意してくれてストローベイルハウスの作り方を教えてくれた。といっても私に知識がなさすぎて、まずは柱と柱を910とかで…とかベイルのサイズはこうだから…それを基準に設計するといいよくらいのレベルの話でした。それが、2回目で。
そして、今日、完成した自宅の模型と簡単な図面を持って、3度目の訪問をさせていただいた。
あれからたくさん勉強して、今回は私も自分なりにストローベイルハウスの作り方の資料を作成して行ったので、少しは話に着いて行け、分からないことも次々に解決し、とても有意義な時間を過ごせた。そして、もし、ワークショップをするときはうちのネットワークでも募集していいよ。と心強いお言葉もいただいた。
お忙しい中、お時間を作っていただき本当に感謝しています。こういうの(人にしてもらったこと)はきっと私も人に回していかなきゃいけないんだなあって思いました。


その後…
4年前に泊まったストローベイルハウスを見に行った。
するとまあ!びっくり。
誰も住んでなく、管理もされていないので、見事に朽ち果てていました。
Mさんの話だと冬に凍った土で壁を塗ったのが原因だそうですが。
今まで仕上がり直後の家ばかりしか見る機会がなかったので、見れてとても良かったです。
お陰で、内部構造もわかりました(’v’)
衝撃ではありましたが、漆喰などで仕上げて、冬に土を塗るのを避け、住んで管理すれば大丈夫だそうです。
何はともあれ、遠かった夢が確実に近づいてきている今日この頃です。感謝。