お月さまと木


昨日、冬の最後の新月●に木を伐採してもらいました。
自然の摂理に逆らわず家づくりしたいな。と思っていて、前にちらっと新月伐採したい。と言っていたら、ちゃんと覚えててくれて、「切ってきましたよ。」と報告に寄って下さった。とても嬉しかった。
そして、今日見に連れて行って下さり、
これからこの木々と暮らすんだなあ♥(。→ ‿ฺ ←。)♥って、木に初めて愛着を覚えました。
これから1ヶ月葉枯らし。
他にも自然乾燥材を見せて頂いていたら、
「あんまり良くないけど…」といってイチョウの1枚板をプレゼントしてもらっちゃった(’v’)
磨いてまな板調理台にしよお♬しいたけももらっちゃった。






『お月さまと木』
潮の満ち引き、人の出産やサンゴの産卵など。木も月と関係している。
月が示す正しい時期の伐採をした木材は、デンプン質が少なく、腐りにくい、カビにくい、狂いにくい、火が燃え付かないといった特性が得られ、色ツヤの良い、丈夫で良質な木材になります。

新月期に伐られた後、木の中に残された養分(主にでんぷん質)は葉枯らしすることで光合成によってゆっくりと消費されます。

伐採時には満月期/新月期の材中に残存している養分にさほど大きな違いはないのにもかかわらず、約4ヶ月の葉枯らし期間を過ぎると、両者の違いが鮮明に出ることが、ヨウ素溶液反応などの実験により科学的に実証されています。

つまり、新月期に伐り、葉枯らしを行った木材中には、でんぷん質などの養分がほとんど残っていないのに対し、満月期に伐り、葉枯らしを行った木材中には、でんぷん質などの養分が残ってしまっているのです

でんぷん質は、カビ・虫などの餌ですから、満月期に伐った木材は害を受けやすいのに対し、新月材はこれらの害を非常に受けにくいということが言えます。

奈良県吉野地方に残る、「闇切り」という新月伐採の伝統は、こうした経験による知恵が伝えられたものでしょう。

日本では「木は8月の闇に切れ」という言葉が
500年以上前の書物にも残っています。

■愚子見記(ぐしけんき)
現存する最古(500年前)の建築書
江戸時代前期の法隆寺工匠・平政隆が記したもの
「竹ハ八月ノ闇ニ切テ良シ」とある。

これは旧暦の8月、つまり現在の9月から10月上旬ごろの「闇夜」
新月に切るとよいという意味なのです。
新月伐採は厳密に言えば、下弦から新月になる前まで)
(春は水分をどんどん吸い上げるので伐採に適していない)
 
オーストリアにも『新月の頃に伐った木は虫がつかないし、長持ちする』という言い伝えがあった。

近代林業の中では迷信だと無視されてきたが、1996年にオーストリアチロル地方の営林職員の(エルヴィン・トーマ)氏が『木とつきあう知恵』という本で紹介してから、賛否両論の大反響があり、ドイツではベストセラーになった。

その後、チューリヒ大学で研究が行われ、その内容が正しいと実証されてからは、オーストリアの森林局も方針を180度転換し「新月の木」かどうかを木材の証明書に明示するようになったといいます。ヨーロッパでも『新月の木』を使う動きが広がっている。

天然乾燥を行うと、
一般的に「人工乾燥」をした木材とは全く別ものになるのです。
香りといい、艶といい、本当に素晴らしい。

昔からある天然乾燥の対極にある人工乾燥とは
どういうことなのでしょうか。

人工乾燥とは、木材を乾燥庫に入れ、温度を上げて、木材内部の水分が移動しやすい状態を作り、
湿度等をコントロールして、適切な乾燥を7日から2週間などの短期間で行うものです。
そこには香りや色つやなどは、本来の姿ではないと言っていいでしょう。

また、外部が一気に乾燥し固まり、内部がスカスカになり割れや強度の低下も問題視されています。

天然乾燥材は100年かけて、じっくりと強度が上がっていくのに対し
人工乾燥材は、一気に劣化させて、あとは強度低下をしていくだけなのです。